居抜き物件を活用して初期費用を抑えて新規店舗をOPENしたとしても、周辺地域の需要をしっかりと調査してないと幾ら好立地なところに店舗を構えても失敗することがあります。

周辺地域の需要を調査することを「商圏調査」といいます。
商圏調査は経営者にとって最も重要で、競合店を把握し、周辺地域の顧客のニーズを理解することで、戦略的な経営を行うことが出来て事業の成功を促進してくれます。

そんな商圏調査を代表者1人でどこまで出来るのかについて記者の主観も交えながら簡単にまとめました。
今回は、自分でできる商圏調査とは？について紹介させて頂きます。

商圏調査とは？

冒頭でも紹介しましたが改めて簡単にいうと、商圏調査とは自身が始めようとしているビジネスが競合店と戦っていけるか、周辺エリア、顧客のニーズを満たしているかなどを理解するための調査手法です。

商圏調査は、新規事業の立ち上げや既に経営している事業拡大を検討する際に重要な情報を提供し、ビジネス戦略の立案やマーケティング戦略の最適化に役立ちます。

反対に商圏調査を行わない行わないと消費者動向を把握出来ないので主観のみで闇雲に店舗経営する事になり売上や利益の低下が懸念されます。
また、競合店がどんな経営をしてるのか把握してないと競合店に対する戦略が建てられません。

他にも、人、資源などのリソースや、市場の変化に対応できない、ビジネスチャンスを逃すなど挙げればキリが無いほどのデメリットがあるので絶対に商圏調査を行うことを推奨します。

自分でできる商圏調査

商圏調査は、プロにお願いするとより詳細な情報を収集することが出来ますが、個人でもある程度の調査は行うことが可能です。
個人で行うことが可能な商圏調査方法について簡単にまとめて紹介していきます。

1.自社サービスのターゲット層を定義する

自社のサービスは、どの顧客向けなのか？
ターゲットが実際に利用する際の明確なイメージ「サラリーマン35歳独身男性が、残業でいつもより遅い帰宅時に表看板に750円の定食が目についたので店内に入って来た」といったような形でシミュレーションしてみて下さい。

こういったシミュレーションを元に利用者を絞り込み、ターゲットが多く住んでいる地域を探していきます。
ターゲットの移動範囲、徒歩、自転車、車など顧客が来店しやすい範囲も勿論考慮しましょう。

2.エリアデータの収集

ターゲットが決まったら、商圏内の人口や世帯数、年齢層、平均年収、競合店舗の情報などのデータを収集します。
市区町村のホームページにこれらのデータベースがあるので活用しましょう。

3.フィールド調査

現地に実際に訪れて、直接観察し店舗の立地、競合店との距離、街の雰囲気など全てを観察します。
根気強く調査を行うなら地元の人に声をかけて直接アンケートのように質問を聞くことも有効です。

4.競合店の分析

自社のサービスのライバルになる競合店舗数、商品やサービスの特徴、価格帯、顧客層などを調査します。
競合店舗の強みや弱みを分析し、自社のサービスの差別化を考えます。

5.調査結果を分析

調べた結果を分析して勝算があるか検討し、勝算が無ければ違うエリアでまた1〜4を再度調査しましょう。
貸店舗を借りて店舗をOPENするのは非常にコストの掛かることです。

目に見えて失敗するような道は絶対に選ぶことは出来ません。
また自社のサービスに全てマッチする場所を探し続けるのではなく部分的に妥協も必要です。

商品やサービスの改善、価格設定、プロモーションなど全て見直す必要も出てきます。
これらを見直して初期費用と回収に掛かる期間などを天秤に掛けるとやるべきかやらざるべきかも見えてきます。

まとめ

いかがでしたでしょうか？
今回は、自分でできる商圏調査とは？について紹介させて頂きました。

商圏調査を行わないと、顧客のニーズや市場の動向を把握できず、経営戦略の根拠がなくなり、競争力の低下やビジネスの不備が生じる可能性が非常にあります。

商圏調査は、経営戦略の基本であり、ビジネスの成功には絶対に欠かせません。
調査した結果、勝算が低く振出しに戻るということはざらにあります。
失敗しない為に商圏調査は徹底して行いましょう。