居抜き物を活用すると初期投資費用を抑えられ、前テナントの内装を出来る限り活用すれば出店まで時間がかからず、前テナントの顧客をそのまま呼び込める可能性があるなど多くのメリットがあることばかりなのですが、物件ですので中にはハズレもあります。

ハズレを引いてしまうとスケルトン物件大差無いほどの初期費用が掛かったり、中には経営不振に繋がるような負のイメージを背負っているような物件もあります。
そこでハズレを引かない為にも居抜き物件を選ぶ際のポイントをまとめました。

今回は、居抜き物件探して最低限チェックしておきたい５つのことについて紹介させて頂きます。

居抜き物件探しで必須の5項目

居抜き物件を探す際、当然ながら複数の物件を内見に足を運ぶでしょう。
その際に、複数の物件を比較する為にもチェックリストを作成して置くことをオススメします。

チェックリストは開業する事業によって色々と注視する点が異なるかと思いますが、最低限この5つは必ずチェックされて下さい。

1.立地

実店舗は、なににおいてもお客さんを引き込めるかどうかが命運を分ちます。
当然人の出入りが集中して多い駅前や、繁華街などは一等地と呼ばれて人通りが多いので目に止まりやすいのですが、賃料が高いというデメリットを抱えています。

しかし、お客さんが来店してくれないと商売は成り立たないので賃料と見込める客層、収益などを見極めながら、開業する事業にとって最適な立地を見極めましょう。

2.前テナントの撤退理由

居抜きの物件が市場に出回るということは必ず前に営業していたテナントがあり、その前テナントがどういった理由で撤退したのかは重要なチェックポイントです。
極論ですが、大繁盛してキャパが狭くなってきたので撤退したのと、来客が全くなくて撤退したのでは撤退の理由に雲泥の差があります。

近年ではSNSなどで前テナントの評判なども調べることが出来るので不動産に情報を聞きつつ、自身でもインターネットを活用して前テナントの経営状況を調べて見定めましょう。

3.居抜き店舗状態

居抜き物件を借りる側からすると、非常に残念なことなのですが、エアコン、トイレ、水回りなどはおおよその耐久年数が決まっているので上手い経営者は設備に不具合が出そうなタイミングで現在の収支と照らし合わせて物件を手放すことがあります。

他にも建物自体の築年数や換気量、実際にオペレーションした際の動線などもチェックしておきましょう。
店舗状況で合わせて確認しておくべきことですが、害獣が居ないかも確認しておいて下さい。

記者の主観になりますが、ゴキブリは何処にでも出ますし対処のしようもあります。
しかしネズミが出る物件は終わりです。
ネズミは一度住み着くと居心地がいい場所として認識し、業者に依頼して駆除しても完全には駆除しきれません。

4.周辺の昼夜傾向

内見に伺う際、不動産が営業している時間帯である昼間であることが殆どでしょう。
その昼間の時間帯の周辺の雰囲気を感じ取るのも重要ですが、昼と夜とでは街の雰囲気がガラリと変わるところが多々あります。

昼間は営業してないお店も、夜はお店を開けたり、客層も昼夜で一変します。
もっと細かにチェックするには平日と週末、祝日なども含めて何日か確認することをおすすめします。

5.他店舗への配慮

テナントビルの場合、路面店でも空中店舗でも入居者への配慮は必ず考えなければなりません。
例えば空中店舗でフィットネスジムを経営しようとした場合、下の階や上の階に騒音で迷惑にならないかなどが配慮にあたります。

飲食店の場合はニオイなども気を配る必要があるでしょう。
また、周辺にどんな店舗があるかを事前に調査することによって、そこで働く従業員が客として取り込めるかなども検討するとより深い市場調査といえます。

最もアクセスが良好である同ビルで働く従業員が利用してくれるというのは固定客確保に繋がる可能性があるので目を向けてみましょう。

徹底した市場調査が重要

居抜き物件探しで、簡潔に5つチェックしておきたいことをまとめましたが、紹介した5つは全ての事業で最低限確認しておくべきこと5つです。
実際には開業する事業によってもっと調査すべきことはたくさんあります。

展開する商品が競合と比較した場合などの分析や、顧客ターゲットのエリアを店舗前から、店舗から徒歩20分圏内に設定して検討したりと徹底したマーケティングが成功へと結びつけます。

反対に全くマーケティングを行わずに、賃料や店内の状態が好都合だという理由だけで物件を選んでしまうと、集客面が神頼みになってしまいます。
見込み客が神頼みでは、当然集客への期待は薄いでしょう。
そうならないためにも徹底したマーケティングが重要です。

まとめ

いかがでしたでしょうか？
今回は、居抜き物件探して最低限チェックしておきたい５つのことについて紹介させて頂きました。

チェックしておきたい5つのことを簡潔にまとめましたが、希望全てを満たす物件というのは、まず無いと考えておいてください。
その上で妥協できる点や、物件が持つデメリットが許容範囲かなどを取捨選択して最良の居抜き物件を手にして下さい。